Web広告運用についてググってみると、「Web広告運用はやめとけ」「Web広告運用無くなる」みたいなネガティブな記事が散見されますが、この業界で働いていた者として一理あるなと思っています。
仕事的には楽ではないし、広告って365日動いているので休みが不規則だったり、テクノロジーの発達で人手が不要になったり、ネガティブ要素が多いのも事実だからです。
一方で、この業界で働いたからこそ学べたことも多くて、マーケティングのノウハウ、副業で結構稼げるようになった、みたいなメリットもありました。
今回はその辺りについて赤裸々に書き留めておきます。
これからWeb広告運用の業界で働こうと考えている方に参考になる内容になっています。
タップできる目次
Web広告運用はやめとけと言われる理由5選
Web広告運用がやめとけと言われる理由について考えてみました。
地味な分析作業が多くキラキラしていない
実はWeb広告運用はかなり地味な分析作業が7割~8割を占めます。
マーケティングってカッコいい、マーケターに憧れるみたいな軽いノリで転職すると痛い目にあいます。
実態としては、Excelやスプレッドシートを駆使したチマチマとした分析作業です。
何故この指標が上がったのか下がったのかを数値を用いて証明していく作業になります。
Impが減少したらCPCを上げる?とか、CV減少してきたのでクリエイティブ差し替えるとか、色々面倒なのです(笑)
詳しくは>>指標の関係性で
かなり孤独で、辛い作業なので全くキラキラしていません(笑)
複数の案件運用がマジで大変
インハウス(自社内)で運用するときは問題ないのですが、大半の人は広告代理店に勤務し運用を受託するケースが多いです。
その場合、自分のペースでチマチマ分析をしている暇は無く、1人で5社くらいの運用をしなければなりません。
その場合時間的な余裕が無く、月末には各社に報告のレポートを作成しなければならず、めっちゃ大変です。
複数案件持つと、仕事に漬けの毎日になりますので、ワークライフバランスは悪いです。
さらに、土日祝も広告は動きますので、休みが不規則になりがちですね。
このあたりが、やめとけと言われる一番の理由です。
配信事故がガチで危険
Web広告運用は配信事故が必ず起こります(笑)
誰しも経験する道ですね。
例えば、月に100万円の広告を配信する場合は、30日きっちり配信し綺麗なデータを取る必要性があるので、1日/¥33,000程度の配信が望ましいです。
なので、1日/¥33,000の上限を設定するのですが、これを設定し忘れたら1日で100万円を使い切ってしまう事故だったり...
あとは基本的にCPC(クリック単価)を上げ下げしてCPA(獲得単価)を最適化していくのですが、普通に毎日やっていると桁を1つ間違えたり....
さらに前章で記載しましたが、複数案件持ちますので事故の可能性が上がるんです(笑)
マジで注意が必要です。
効果が出ないとクライアントにガン詰めされる
表題の通りでして、広告効果が出ない場合はそれ相応の説明が必要です。
まず効果が出ていないクライアントの運用は神経を使い、月次のレポート作成も大変です。
『なぜ効果が出なかったのか』を数値を使い論理的に説明しなければなりません。
正直なところ、
月次の定例MTGがマジで憂鬱でしたね(笑)
近い将来自動化される可能性がある
これも表題の通りでして、自動化の波は必ずやってきますね。
最近でもShirofuneとかAdNoteとかの自動化ツールが誕生しています。
ただ、自動化ツールを使った感想ですが、そこまで精度が高い訳ではないですね。
人間がやった方が最適化できるシーンが多かったです。
将来的には精度も上がってくるのでしょうが、人間だけが感じる感覚的な運用はできなかったですね。
こんな人はWeb広告運用には向かない5選
こんな人は広告運用の業界に向いてないので、転職しない方がいいです。
分析が苦手な人
分析が苦手な人はWeb広告運用に向かないです。
感覚を大事にしているクリエイターさんとか、芸術の道に長けている芸術家とか、センスで仕事をやっている人には向かないと思います。
色々な人を見てきましたが、そういう方は長続きしない傾向にあります。
コツコツ分析できる人とか、原因を解明したい探求心の強い方に向いている仕事です。
ExcelやSSの関数が苦手な人
分析のツールですが、自分で作らなくてはいけません。(お膳立てしてくれる訳ではありません。)
CSVでぐちゃぐちゃのデータを吐き出して、ピボットを使って綺麗に整えて、自分の見やすいように指標を作ってから分析がスタートします。
なので、『Excelの使い方を教えてください』『どうやって指標を作ればいいですか』みたいな人は、やめておいた方がいいです(笑)
会社によってはある程度FMT化されているとは思いますが、自分で工夫して分析しやすいシートを作る必要性があるので、関数が苦手な人にとっては地獄ですね。
論理的な思考ができない人
例えば、CPA(獲得単価)=COST÷CV(成約)で求めることができます。
広告を出す企業はCPAを下げてお客さんを獲得したいので、CPAを下げる為にはCOSTを減らし、CVを増やすことが重要です。
このように、『何をしたいから何をする』という論理が必要になってきます。
数値的な根拠を使い、論理的思考を用いて仕事を進めていく必要性があります。
マルチタスクができない人
広告運用の仕事は、複数案件担当します。
基本的に月単位で動きますので、全く違う商材の運用を5つくらい受け持つことになります。
マルチタスクができなければかなりキツイと思いますね。
成果主義が嫌いな人
最近の仕事は何事もそうですが、成果主義になりがちです。
Web広告運用もそうで、成果が出なければ広告なんて打たないですよね。
常に成果が求められる仕事なので、成果主義が苦手な人はかなり辛いと思いますね。
Web広告運用業界で働いて良かったこと
Web広告運用のネガティブな話ばかりでしたが、いいこともありました。
Webマーケティングのイロハを学べた
Webマーケティングを学べたことは大きかったです。
広告運用だけでなく、SNSやSEO含め、基本的なことを学べたのは良かったです。
Webの世界では、いいところを伸ばして悪いところは見切るみたいな考え方も勉強になりましたね。
職業訓練のつもりでこの業界に飛び込むのもありですね。
- 現状を変えるなら行動を
ロジカルシンキングが身に付いた
Web広告運用では、『なぜCTRが下がったのか』『なぜCVが減少したのか』など、全ての事象に原因に理由があり、それを解明することが仕事です。
なので、物事をロジカルに考えるスキルが否応なしに身に付きます。
これは他の仕事をするときにも大切なスキルで、感覚でやっていたらいつかは破綻するので論理的な思考を身に付けれたのはかなり役に立ちました。
副業が簡単にできるようになった
Web広告運用をやっていたおかげで、副業の案件を獲得することができました。
広告運用の案件は少額ではありますが、かなり楽にお金を稼ぐことができています。
また、SEOの世界にも飛び込み、こうやってブログを書いて、少額ではあるものの毎月お金が入ってくるようになり、マーケティングは偉大だなと感じています。
マーケティング分野の仕事は本当にやった方がいいと思いますね。
年収が上がった
最後は年収が上がったことです。
本業の方の仕事も年収が上がりましたが、副業でも稼げるようになったので、もうすぐ1000万円に届きそうです。
雑魚レベルですが、地方に住んでいるので割とゆとりのある暮らしが送れています。
Web広告運用をやっている人の1日
皆さんが想像しやすいように1日の流れをご紹介します。
- Impチェック
- CSVデータをダウンロードし貼り付け
- 分析開始(異常値、悪化傾向の数値を分析)
- チューニング
- 考察をアウトプット
おおよそこんな流れです。
朝はImp(配信)が出ているかチェックし、各媒体のCSVデータを考察用のシートに貼り付けます。(自動化もできます)
そこから分析を始めて、悪い指標の原因と対策を考えます。
対策を考えたら実際に媒体の管理画面でチューニングを行います。
最後に、今日の考察やチューニング内容を書き留めます。
これを5案件くらい行います(笑)
普通にハードです。
結論:Web広告運用はアリだと思う
ここまで色々書きましたが、結論Web広告運用はアリだと思います。
忙しいとか、配信事故が怖いとかデメリットも記載しましたが、トータルで考えるとメリットが完全に上回ります。
Web広告運用をやることで、
- マーケティングノウハウが身に付く
- 論理的思考が身に付く
- 副業がやりやすい
- 年収が上げやすい
こんなメリットがあるので、Web広告運用やめとけって言われるけど、それは言い過ぎかなと思いますね。
- マーケティング業界で働くなら
マーケティングはこれから注目される業界です
飛び込んでみましょう。
広告運用についてもっと知りたい方は下記を参考にしてみてください。
それでは、See you next time!!