web広告運用の仕事を初心者にも分かりやすく解説【即戦力になろう】
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ちょうさ
どうもちょうさです。転職エージェントとして3000人位の転職のお手伝いをしてきました。マーケティング会社でデジタルマーケを経験し、今はテック系のベンチャー企業で働いています。
今回はWeb広告運用の基礎についてこの1ページだけで全て分かるように書き留めておきます。
Webの広告運用の仕事とは簡単に言うと、インターネット上の広告を最適な人へ最適な価格で届けモノやサービスを買ってもらったり認知してもらうことです。
広告業界の2020年度の総広告費は6兆2000億円で、そのうちインターネット広告は2.2兆円で全体の36%、一方テレビは1兆6000億円全体の26%と6年連続の減少となっています。
皆さんのご認識の通りテレビ業界とインターネット業界の広告費は逆転し、これからますますインターネット広告が伸びていくと言われています。
Web広告は今後も伸びていく業界なので、人気の高まっている仕事の一つですね。
Web広告の仕事内容と転職方法について詳しく解説します。

Web広告運用の仕事とは

簡単に言うと、Web上に広告を配信してCV(コンバージョン)を獲得するお仕事です。

 

Google広告を例に出すと、下記写真のリスティング広告や、YouTubeで流れる動画広告があります。

 

Google広告の写真
Google広告の写真

 

 

これらの広告は、

 

  1. 見込み客の獲得
  2. 何かしらの申し込み
  3. サービスの購入
  4. 認知拡大
  5. 予算消化

など様々な目的のもと配信をされています。

 

Web広告運用のお仕事の場合、CVの獲得がメインのお仕事になりますので、上記1,2,3をサポートすることが殆どです。

 

そのため、誰にどのような広告を配信するのかを考え、最適な媒体を選定し広告を配信します。

 

 

例えば、20代の若い人に食べてもらいたいスイーツの広告をFacebookに配信しても効果は薄そうですよね。

Instagramの方が効果がありそうです。

 

 

他にも、高齢者向けの青汁を販売している会社がリスティング広告を打ってもほぼ無駄になってしまうので、テレビの広告を進めたり。

 

 

このように広告の設計を行い、最適な人へ配信するディレクション的な業務を行い、実際に配信することが主な仕事になります。

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Web広告運用の基本的な流れについて

広告運用とは
広告運用の基本
これからweb広告運用をやってみたいという人へ、広告運用の流れをお伝えします。
ここでは皆さんがYouTubeやTwitterの広告で見かけるゲームアプリを例に出して説明しますね。

Web広告運用の基本:PLAN編

広告運用のファーストステップ、PLANについてです。
まず上記図解のPDCAサイクルのPの部分、誰にいくらで訴求するかの立案が必要になります。
ゲームアプリの場合ターゲットは10代〜40代くらいが一般的(細かいセグメント設計、デモグラ、ジオグラなどがあります)、広告費の予算は殆どの場合クライアントの意向で決まります。
KPIはLTV(Life Time Value)という数値をもとに導き出されることが多いです。
はい、意味不明なワードばかりなので順に解説しますね。
まず広告を配信するターゲットですが、色々な分け方があります。
  1. デモグラフィック→ 性別・年齢・職業・家族構成などのデータ
  2. ジオグラフィック→ ジオとは土地の意味、国・地域・居住地などの地理的なデータ
こんな感じでより効果の高い配信対象者(セグメント)を決めていきます。
次にLTVについてです。
LTVとは、獲得したユーザが生涯どれくらいのお金を落としてくれるかって認識でOKです。(正式には顧客生涯価値)
例えば、Aという無料ゲームアプリの課金率は100人中5人つまり5%、平均課金額が1万円だったとしましょう。
100人獲得したら5万円の売り上げが見込める計算が成り立ちます。
この時の顧客の獲得の損益分岐点は2000円になりますよね。
つまり、1人あたり獲得するのに2000円以下で獲得できれば赤字にはならないって計算が成り立ちます。
本来はもっと細かくみていきますが、考え方はこれでOK。
なので目標としては、CPA2,000円以内で可能な限り安くってロジックが成り立ちます。(1人獲得するに当たり2000円以下)
つまり月予算を100万円とした場合、目標KPIはCPA¥2,000となります。
インストール数の目標は、500件になりますね。
あとは、商品と媒体の親和性を考えて、Facebookに広告を出すのか、Appleに出すのか、TwitterかGoogleかを選んでいきます。
どの媒体に出稿するかは、実際広告を配信してみないと分からないことが多いですね。
最後に広告そのものについても触れておきます。(業界ではクリエイティブと呼びます)
バナーとか動画広告とか、ディスプレイ広告とかって、運用担当者が作成する会社ももちろんあります。
私の会社では、分業制になっていて、プロのデザイナーとかクリエイターがいるのでやっていませんが、運用担当者が制作する会社もありますね。
クリエイティブ作成までできる運用担当者はめっちゃ凄いです。(めちゃくちゃ忙しいと思いますw)
  • PLAN→予算設定、ターゲット設定、KPI設定
※豆知識:広告運用企業は運用額の20%を貰うビジネスモデル、1000万円運用したら200万円貰えます

Web広告運用の基本:DO編

次にPLANした広告を出稿し実運用をスタートさせます。
まず広告を出稿し、月予算、日予算を設定します。
広告出稿は各媒体の管理画面から行います。
皆さんがいつも目にしている広告(バナーや動画など)を管理画面からアップロードする感じですね。
その際に媒体ごとに審査が入り、審査に落ちたら配信できなくなるので、余裕を持って入稿するケースが多いです。
月予算・日予算については先ほどのアプリを例に考えてみます。
月予算が100万円なので、30日換算すると日当たり¥33,000になるので日予算は¥33,000前後で設定します。(前重配信と言って、日予算4万円とかに設定して配信することもあります)
日予算は非常に大事で設定を忘れたりミスしたりすると、1日で100万円使ってしまったり、配信事故になるので要注意です。
次に設定するのが入札金額、CPC(Cost Per Click)になります。1クリックあたりいくらかって指標です。
基本的にどの広告媒体も入札金額を競わせて、1番高く落札した人に広告枠を売るっていうオークション形式で運営されています。
それを念頭に読み進めてみてください。
例えばアプリ検索で『ゲーム』と検索したとしましょう。
iPhone検索結果
見にくいですがiPhoneの場合、黄色い線を引いている部分、1番上に広告枠が表示されます。
どういうロジックかというと、あらかじめアプリに合ったキーワードを買い付けておく仕組みになっていて、そのキーワードで検索された時に、1クリックあたりいくら支払うかを競い合っているという感じですね。
この場合『ゲーム』という検索キーワードで1番高いCPCを出した荒野行動が落札しているって感じです。(厳密にはCPCの他に広告のクオリティスコアも関係しますがここでは省略)
クリックされなければ課金はされず、クリックされたら入札しているCPCの金額分だけ請求されるって仕組みです。
もっと分かりやすく解説すると、『ゲーム』というフレーズで競い合っている3社があるとしましょう。
A社はCPC 50円、B社はCPC55円、C社はCPC100円で入札をしていましたと。(CPCは1クリックあたりの単価です)
当然C社が『ゲーム』というフレーズで1番高く入札しているので、C社の広告が配信されます。
一方A社、B社はこのままでは配信されない事態になるので、CPCを上げにいきます。
これはプラットフォーム側が非常に儲かる仕組みになっていて、プラットフォーム側からすれば、CPCが高い方が儲かりますのでね。
基本的にGoogleの検索広告、Yahooの検索広告も同じロジックです。
Googleの検索結果
上の写真の場合、広告運用と検索して3つ広告が出てきました。
これは、キーワードを買い付けている+おおよそCPCの高い順番で表示されているって感じですね。
運用担当の目線で言えば、いかに安価にクリックしてもらうかが鍵になります。
なので、『ゲーム』という王道のキーワードだけでなく、『暇つぶし』とかの違った視点からのキーワードも買い付けたりもします。
多角的な視野が必要な業務ですね。
  • DO→広告の出稿、月予算・日予算の設定、実配信

    Web広告運用の基本:CHECK編

    実運用が始まったあとは、1番重要なCHECK編です。
    先ほどのPLANで示した目標に対してどうなのかの検証、分析を行います。
    PLANで立てた目標
    ・月予算100万円
    ・KPI:CPA¥2,000以下(1インストールあたりの単価)
    ・目標CV数(インストール数)500
    これに対して実際にどう広告が配信されているかを確認します。
    ここがマジでややこしくて大変なのですが、広告運用にはたくさんの指標があります。
    Impression(表示回数)・クリック数・CTR(クリック率)・CPC(入札単価)・CV(コンバージョン、この場合インストール数)・CVR(コンバージョン率)・CPA(獲得単価)とかとか、こんなのがあるんだ〜程度の認識で大丈夫です。
    仮に、運用をしていて、KPI:CPA¥2,000を超えていたとします。(CPAは1インストールあたりの単価)
    どう対策を打ちますか、ってのが運用担当の仕事です。
    例えばね、CPA=使ったコスト100万円÷CV数(インストール数)500=¥2,000 これが目標としていた状態ですよね。
    じゃあ、CPAを下げるには単純にインストール数を1000とかにすれば良いじゃんって、、、一応正解です。
    CPA=使ったコスト100万円÷CV数(インストール数)1000=¥1,000
    おっ、CPA¥1,000になって安くなったじゃん。
    でもね、インストール数をコントロールするの難しくないですか?笑
    だから、もっと分かりやすいように分解します。
    使ったコスト=Click×CPC(1クリックあたりいくらか)
    CV数=Click×CVR(コンバージョン率)
    こう分解できるんですよね(笑)
    つまり、
    CPA=Click×CPC÷Click×CVR
    で求めることができ、
    さらに、
    CPA=Click×CPC÷Click×CVR=CPC÷CVR
    つまり、
    CPA=CPC÷CVR
    になるんです。
    つまり、CPAを下げたい時はCPCを下げるor CVRを上げる施策が有効であると言えます。
    ちょっと何言っているか分からないと思いますが、これがCHECKの基本になります。
    そして、この現状をクライアントにレポートとして提出します。
    しかも論理的に(笑)
    例)入札オークションに負け、広告の配信が出ない状況が続いたため、CPCの強化を実施。その結果配信は出始めたものの目標KPIのCPA¥2,000から乖離が生じ、CPAが¥2,500と高騰した。入札は競合が多くこれ以上下げると配信が出ないため、クリエイティブの精査によるCVRの向上を行なっていく。
    的な(笑) 本当はもっと数値とかグラフを用いて詳しく書くんですが。
    これがめっちゃめんどくさいです。
    これで頭がクラクラする人は向いてない可能性大です(笑)
    結構泥臭い仕事が多い広告運用です。
    • CHECK→分析・レポーティング・解決策の立案

      Web広告運用の基本:ACTION編

      CHECKで解決案の立案ができたら、あとは最適化を図るだけです。
      ・CPC
      ・ターゲティング
      ・クリエイティブ
      ・LP
      全てにおいて最適化を実施し、数値の変動をみていきます。
      そして、ACTIONを講じたら再度PLANを練り、永遠とPDCAサイクルを回していくことになります。
      結構地味でしょ(笑)
      詳しく知りたい方はこの辺りを読んでみてください。

      CHECK→分析・レポーティング・解決策の立案

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      Web広告運用担当者の取り扱う広告種類

      続いては広告の種類について解説します。
      ここはさーっと読み進めていただければ大丈夫かなと思います。

      リスティング広告

      リスティングはご存知の方も多いと思いますが、検索エンジンの検索結果に連動して表示される広告のことです。

      1番馴染みがあるのではないでしょうか。

      先ほども表示しましたがこんな感じの広告ですね。

      リスティングの説明

      これがリスティング広告で、Google、Yahooがメインで扱う媒体になります。

      SNS広告

      ここも皆さんご存知、Facebook、Instagram、Twitter、TikTokなどですね。

       

      SNSを使っていると広告が流れてきますよね、あれもしっかりと運用している人がいて、あなたをターゲットに配信しているんですよ。

       

      LINEとかYouTubeもこのカテゴリーでいいのかな〜と思いますが、境界線は曖昧になりつつありますね。

      その他・独自プラットフォームの広告運用

      最近は色々なプラットフォームが存在しています。

      例えばキュレーションサイトのSmartNews、Gunosyも広告運用の媒体の1つです。

       

      外国のTaboolaOutbrainなんかも使ったりします。

       

      他には、国内で言うと、docomoのプラットフォームを運用しているD2Cとか、KDDIのプラットフォームを運用しているmediba、SoftBankであればYahoo! JAPAN以外に独自のメール配信のプラットフォームがあったりします。

       

      どの媒体でも基本的な運用方法は変わらないので、運用スキルって重宝されたりしますね。

       

      基本的に人が集まるところは広告ビジネスが成り立つってイメージでいいと思います!

      Web広告運用はどんな会社でできるのか

       

      Web広告運用の仕事がある程度理解できたら、どんな会社で使えるかを解説します。

      総合広告代理店

      皆さんご存知、電通・博報堂とかは日本屈指の広告会社ですね。

       

      他には、インターネット広告に強い株式会社サイバーエージェント、総合広告代理店のADKホールディングスDAコンソーシアムDAIKOなどが業界のトップランナーって感じですね。

       

      これらの会社では色々な広告を扱っており、テレビCM、屋外広告、もちろんWebの広告運用も可能ですね。

       

      出稿する広告の媒体に左右されず、何でもできるのが総合広告代理店ってイメージです。

       

      これらの会社に転職すれば間違いなく広告運用は可能です。

       

       

      • 広告運用がやってみたいと思ったら

       

      転職サイト転職エージェント
      リクナビネクストリクルートエージェント
      dodadoda
      マイナビ転職マイナビエージェント
      はたらいくJACリクルートメント
      エン転職ビズリーチ
      ミイダスtype転職エージェント

      専門広告代理店

      正直ここの垣根もなくなりつつありますが、イメージとしては何かの媒体に特化している感じですかね。

       

      あとメディアミックスと言って、複数の媒体を連動させた広告配信が難しいイメージです。

       

      総合広告代理店であれば、CM、屋外広告、ネット広告をよーいドンで開始できるのに対して、専門広告代理店はそこまでのスケールの大きいことは難しいってイメージでOKかなと。

       

      昔はインターネットに特化している専門広告代理店をメディアレップとかって呼んだりもしていました。

       

      有名企業は、

       

      ・サイバーコミュニケーションズCCI

      ・オプトホールディングス

      ・セプテーニ

      ・アイレップ

      ・アドウェイズ

       

      とかですね。

       

      ここらの会社では、ガシガシ広告運用ができると思いますよ。

       

      • 広告運用に転職したいなら

      インハウス

      あと、Web広告運用担当になる道としては企業の運用担当になるって感じですかね。

       

      最近はSNS運用担当が増えていて、有名な企業アカウントとか多いですが、そんな感じで少ない予算からも始められるので、そういった部署が無かったら作ってしまうのもアリだと思っています。

       

       

      これからデジタルマーケティングは避けられない時代です。

       

      上司を説得してやってみるのもいいと思います。

      Web広告運用に必要なスキルとは?

      広告運用に必要なスキルは3つです。
      分析力、エクセルなどの関数の能力、提案力です。
      順に解説します。

      分析力

      まずは運用した広告の数値を分析できる力が必要です。

       

      何回広告が表示され(imp)、何回クリックされ(CTs)、成約(CV)がいくつあったか、すべて数値で出ます。

       

      なので、どの指標が悪く、どうすれば成約がもっと獲得できるかのを数値をもとに分析する必要があります。

       

      分析力が一番必要な仕事です。

      エクセルやスプレッドシートの関数

      大企業とかだったら、専用のツールを持っていたり、有料のツールを使っていたりします。

       

      しかし、ほとんどの中小企業は各媒体の管理画面から、CSVをダウンロードしてエクセルやスプレッドシートで関数を組んで分析をします。

       

      これがめちゃくちゃめんどくさいので、関数の知識は嫌でも身に付きます。

       

      もし転職を考えているならこういった知識が必要となります。

      提案力

      数値を分析したらクライアントに報告し、提案をしなければなりません。
      広告運用は初期の場合KPIに合わないことが多いです。
      KPIを合わせるためにクリエイティブの精査や、クライアントに広告費の増額依頼を行います。
      こういった提案を数値の根拠をもって行うのも仕事になります。

      Web広告運用の難しい落とし穴

      最後に、個人的に思ったWebの広告運用の難しさについて書いておきます。

      教育が難しい、実践でしか学べない広告運用

      まずこれです。
      教育が非常に難しいですね。
      何かを読んだり、勉強したりしてすぐにできる仕事ではありません。
      習熟するまでに半年〜1年かかるとも言われています。
      広告運用はマジで実践あるのみです。
      特に分析で数値から導き出せない要因、外的要因を証明するのはマジで大変。
      何が要因で数値が悪化したか分からないですもの(笑)
      一朝一夕では身に付かないのが広告運用ですね。

      自動化の波がやってくる

      私の感覚ですが、そう遠くない将来かなり自動化が進む分野だと思います。

       

      今も自動化になっている運用はあるのですが、まだ精度が悪く実用的ではありません。

       

      でも、AIに学習をさせ続ければ精度も上がってくるし人間よりもいい運用ができるのではないかと考えています。

       

      将来的には運用の知見を活かして次のステップを見定める必要性はありそうです。

      • Web広告運用に強いエージェント

      ちょうさ
      いかがでしたでしょうか?
      これさえ読めば運用のイロハが分かるはずです(笑)
      長くなっちゃったけど、運用は市場と近いところで仕事ができるので本当に楽しいし、退屈はしません。
      なりたい人は是非目指してみてください。
      それでは、See you next time!!
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