『定年延長』と『希望早期退職者』を募る大企業の矛盾

ちょうさ
どうもちょうさです。転職エージェントとして3000人位の転職のお手伝いをしてきました。今はwebマーケティングの会社で広告運用をしています!
今回はいろんな企業が定年延長しているのに、早期退職者を募っている矛盾について書き留めておきます。
まず初めに、『定年延長』と『希望早期退職者』の主語をはっきりさせておきます。

 

  • 『定年延長』をしてほしいのは国
  • 『希望早期退職者』を募っているのは企業
ここを踏まえて読み進めてください。
日本は超少子高齢化で労働力が不足していると言われています。
人口統計
総務省のグラフを拝借したのですが、青色の14歳以下が減少ピンク色の働き盛りの15歳〜64歳も減少黄色の高齢者が増加って感じですね。
14歳以下の人口は1982年をピークに減少を続け、生産年齢人口は1995年の8700万人をピークに減少を続けています。
まぁ想像通りで、The 少子高齢化ってやつです。
つまり、働く世代の人口がどんどん減って、働かない高齢者が増えているので、全体の労働力は減っていきます。
その対策として定年延長は合理的で、『70歳以上も年金貰えるか分かんないし、労働力少なくなってるので働いちゃいなよ〜』って国の政策は納得できます。
国の方針に則って、定年後に再雇用をしたりする企業もちらほらありますよね。
でも、定年延長をしているにもかかわらず、大企業が早期退職者を募集したり、事実上のリストラをしたりってニュースも同時に耳にしますよね。
労働力が足りないはずで定年延長をしているのにも関わらず、リストラをするっておかしくないですか?
この矛盾について考えてみます。

国が定年延長している理由

 

まず、企業が定年を延長している理由を考えてみます。

 

企業心理を考えてみれば、65歳〜70歳のおじちゃん達を雇うのってかなりきついっすよね。

 

だって若くて低賃金で長く会社に貢献してくれる人を雇った方がお得じゃないですか。

 

 

おじいちゃんの領域に踏み込んだ人って、デジタル領域には疎いし今までの経験があまり役に立たない時代なので、雇うメリットがあまりないんです。

 

じゃあ、なんでわざわざ企業は年寄りを雇うのでしょうか?

法律で定められているから

結論を言うと、定年に関しては法律で決められていて、雇わなければいけないからです。
「高年齢者雇用安定法」って法律が存在していて、1986年に定年が60歳努力義務になって、1994年の改正で60歳未満定年制が禁止になって、2012年の改正で65歳までが努力義務になって、2020年にさらに改正され、70歳まで働く機会の確保を努力義務とする法案が成立しちゃったんです。

 

近い将来70歳の義務化もあるでしょう。

 

 

つまり、年々定年の年齢が上がってきている訳です。

 

 

理由は、人手不足の観点と年金などの社会保障費の抑制のためです。

 

 

 

国は徐々に定年を伸ばす方向に舵を切り、我々アラサー世代は70歳までは確実に働くことになるでしょう。

 

 

 

ここで困ったのは企業側。

 

 

企業
やっと年功序列の金食い虫を追い出せると思ったのに、国が余計なことしやがって。

 

 

 

だから殆どの企業では、60歳で1度退職してもらい、嘱託やパート、契約社員みたいな形で再雇用しています。

 

 

事実上は雇用をしていることになり、賃金も減らせますからね。

 

 

企業はあの手この手で賃金を払いたくないおじちゃん達には、冷遇をしているんですよ。

 

 

この章の結論:定年を延長している理由は、人手不足の観点と年金などの社会保障費の抑制のためです!

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企業が早期退職者を募集している理由

 

次に、『希望早期退職者』を募集している理由についてです。

 

 

アステラス製薬早期退職募集で450名削減
オリエンタルランド45歳以上を対象とした早期退職募集
パナソニック退職金4,000万円割増の大規模リストラ
JT1,000人規模の希望退職募集
JTB6,500人の削減と年収3割カットを発表
NHK50歳以上の早期退職募集、管理職3割削減
ソニーエンジニアリング早期退職募集開始
富士通2,850人の希望退職者募集

 

 

数え上げたらキリがないですが、かなりの数の大企業が希望退職者を募集しています。

 

 

中には過去最高益で黒字企業もたくさん入っているんですよね。(SONYとかw)

 

 

 

しかも退職金4000万円増額して払ってでも辞めてもらいたい人材ってなんなのよ(笑)

 

 

 

ちょっと驚きです。

 

 

なぜこんなことが起こるのでしょうか?

給料と生産性の乖離がやばいから

大企業が早期退職を募集する最大の要因は、シニア世代の給料と生産性の乖離がやばいからです。

 

 

年功序列っていう制度があったせいで、中高年が戦力外なのにめっちゃ高い給料をもらい続けているのでお荷物になっているのです。

 

 

そのため企業は、給料と生産性の乖離があるシニア層の駆逐が直近の最重要課題となり、割増の退職金を積んで辞めてもらう方向に動いています。

 

 

説明するまでもありませんが、年功序列制度なんて過去の負債です。

 

 

それを洗浄するために今企業はリストラをしまくってます。

 

 

 

 

一方で、大企業はAI領域に強い人材や、非常に高いスキルを持った学生には1,000万円を待遇として用意する企業も現れています。

 

 

 

 

要は、実力主義の社会に突入したとも言えます。

 

 

市場から見ればごく当たり前なのですが、価値のある人にお金が渡り、価値のない人にはお金が渡らない、普通の市場主義に戻ったとも言えます

これからの社会でどう立ち回ればいいのか

『定年延長』の理由は労働力の減少と社会保障費の抑制のため国が働きかけているから。
『希望早期退職者』の理由は年功序列の恩恵を受けたシニア世代の給料と生産性の乖離を企業が抑制したいから。
この理由はわかりました。
では、私たちはこれからの社会でどう立ち回ればいいのでしょうか?

学び続ける

少し前に書いたのですが、日本人は先進国で1番勉強しない国です。

 

その結果が今の経済成長、国力をそのまま現してるとすら言われています。
IT革命後は世界中の頭のいい人がサービスを作り、僕らの知らないところで勝手にルールを変え、しのぎを削り世界を変えていきます。
このままだと確実に取り残されます。
なので、学ぶことを始めましょう。
ホリエモンは情報をインプットしアウトプットする重要性を説いています。
学び続けて、時代に必要とされる人財にならなければ、食っていけなくなる時代なんです。

自分で稼ぐ力を身に付ける

竹内 ちきりんさんがブログで、「ソニーのテレビ事業部に配属された新入のエンジニアはとてもかわいそうだ、卒業時は日本で最も優秀なエンジニアだったはずなのに、8年間も赤字部門で働かされていたなんて」と書かれているのを見て、私も以前は東芝のエンジニアでしたからズシンと心に響きましたよ。そのあと、「技術も知らない奴が、なにを言ってる!」みたいな反論がだいぶあったみたいですが、ちきりんさんの意見のほうがよっぽど的を射ていると思いました。

ちきりん  先生にそう言っていただけると、心強いです。ソニーに限りませんが、理工系の一流大学院で学び、一流メーカーに入社した優秀な若者が、8年後の33歳まで「たった1円の利益も稼いだ経験がない」って、明らかになにかがおかしいと思ったんです。

会社員って自分で稼いでいるって自覚が薄いですが、この記事が凄くいい例です。
自分で稼ぐ能力とか、市場感を持たなければ生き残っていくのは厳しいです。
会社員でも市場と近いところで仕事をするとか、休日に自分でお金を稼ぐことをしてみるのもいいですよ。
クラウドワークスとかココナラで自分のスキルを売ったりもできますし、色々試してみましょう。
会社員でも自分で稼ぐ自覚を持つ、休日は自分で稼ぐ勉強をする、これからの時代はこれに尽きますね。
みんな頑張ろ〜(自戒を込めて 笑)
それでは、今回はこの辺で!See you next time!!
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