実は、転職で年収が上がる人って全体で3割ちょっとで、6割くらいの人は転職しても年収が上がりません。
よくコマーシャルや宣伝で、『転職で年収アップ』とかって目にしますが、実際の数字は3割程なんですよね。
実際はかなり厳しいものなんです。
今回、年収が下がる人の特徴を解説しますが、タイトルに期限を10年としたのには理由があります。
これからの世の中、人材の価値は10年単位で簡単に変わるからです。
それに加えて、産業が伸びて衰退するサイクルも短くなってきています。
iPhoneが誕生したのが2007年で、そこからITに関する仕事は激変しました。
今回は多くは語りませんが、変化が激しいと求められる人材も劇的に変わるって言うのは覚えていて欲しいです。
さて、本題に入ります。
転職で年収が上がるのか下がるのか、まず厚生労働省の雇用動向調査のグラフを見てください。
引用:厚生労働省 平成29年雇用動向調査結果の概況を元に作成
年齢が若くても、半分くらいの人しか年収は上がりません。
40歳を過ぎると年収が下がる人の割合はかなり高くなってきます。
転職で年収を上げるのは結構難しかったりするんです。
今回は、
- 転職で年収が下がる人の特徴
- 転職で年収を下げない方法
この2つを理解して、転職で年収が下がらないように役立てていただければ幸いです。
タップできる目次
転職で年収が下がる人の特徴
転職で年収が下がる人にはある程度特徴があります。
- 現在の年収が高い
- 年齢の壁を理解していない
- 自分の市場価値を理解していない
- 未経験の分野に転職した
- 衰退産業に転職した
これに該当した場合は年収が下がってしまう可能性が高くなります。
転職にはコツがあって少し勉強すれば年収を下げずに済みます。
年収の上がる3割の人はこのコツを知っている人が多いです。
詳しく解説します。
現在の年収が高い
大企業や有名企業で働いている人は注意が必要で、転職市場の相場よりも高い給料をもらっていることが多いです。
大企業はある程度安定した売り上げがあり、業務も仕組み化・分業が進み仕事も効率化されています。
利益も安定的に出ているので、人件費に充てやすくなります。
その為、大企業から転職を考えている人は年収が下がる可能性が高いことを覚えておきましょう。
また、大企業でもらっている年収=実力と思っている人が多いですが、これは大きな間違いです。
こういう人が沢山いました。(特に40代、50代…)
現在の年収が高い人は、転職時には要注意です。
年齢の壁を理解していない
20代、30代前半くらいまでは転職して年収が上がる人の割合は約50%です。
先ほどの厚生労働省の雇用動向調査を折れ線グラフにしたので、それを見てください。
青色の年収増加のグラフは年齢と共に緩やかに右肩下がりです。
年収減少の黄色のグラフは右肩上がりで45歳頃からグラフの角度が急激になります。
このグラフからも分かるように、年齢が上がると年収はかなりの確率で下がります。
年齢が上がっても、年収が上がる人は、よほどの人です。
自分の市場価値を理解していない
市場価値は、技術資産と人的資産の2つに分類されます。
簡単に言うと、
- 技術資産 プログラミングスキルであったり、営業力、など自分の経験から得たスキル
- 人的資産 ビジネス関係の人脈の事で、自分のビジネスに力を貸してくれる人の資産
こんな感じです。
これを錯覚せずに市場と照らし合わせて客観的に知る必要があります。
自分の市場価値を知らずに転職するのは危険です。
ミイダスという転職サポートアプリでは、あなたの市場価値は〇〇万円ですと金額で提示してくれます。
市場価値をしっかり測りたい人にはおすすめです。
>>関連:【プロが語る】ミイダスの評判ってどう?実際に使ったら最高だった件
未経験の分野に転職した
未経験の分野に転職したら、今までの経験が活かせない事が多いです。
特に専門性の高いスキルを求められる仕事の場合、ゼロベースで仕事を覚えなければなりません。
そういった場合は、企業に年収以上の価値提供が難しくなります。
企業は労働力によって提供される価値以上の給与は払わないのが普通です。
だから年収が下がってしまう事が多いのです。
衰退産業に転職した
例えば新聞やテレビの業界、ブライダル業界などは、市場規模が年々小さくなってきています。
理由は、
- 需要が減少した
- 変化に対応できていない
こんな感じです。
市場規模が小さくなると言うことは、資金が減少し衰退していきます。
そういった業界ではまず、人が削られていきます。
共同通信⇒1600人正職員を2028年度迄に300人規模リストラ
昨年、毎日新聞200人規模、産経新聞180人規模早期退職募る
加盟社(56社)の新聞発行部数⇒18年度は2437万部で前年から【91万部減】
18年度決算13億4000万円の赤字で7期連続。19年度も赤字の見通し😇https://t.co/wtoUEWVvA1
— いったー〽️ (@yutteerr) June 24, 2020
共同通信や毎日新聞、産経新聞も早期退職を募っています。
衰退産業では給料が上がるどころか、リストラの危険性すらあります。
衰退産業について詳しく知りたい方はこちらを参考にしてみて下さい。
リアルな現状が分かると思います。
転職で年収が下がっても良い場合
年収が下がるからといって、それが悪いとは思いません。
年収と引き換えに田舎でノンストレスで暮らしている人は幸福度も高いですし、自分に合った仕事をするのが人間らしいからです。
年収が下がっても良い場合は、
- 将来性のある成長産業であること
- 市場価値の上がる仕事であること
- 自分にメリットのある仕事であること
こんな感じであれば問題ないと思います。
詳しく解説します。
将来性のある成長産業である
業界に伸び代があり、将来性がある企業だったら瞬間的に年収が下がっても働く意味はあると思います。
ユニコーン企業(未上場で時価総額1000億円以上のスタートアップ企業)と言ったりしますが、
- スマートニュース
- Preferred Networks
こういった企業や業界であれば将来的に伸びる可能性が高いので、瞬間的に年収が下がっても働き続ける価値が高いです。(2021年3月現在)
その他にもユニコーン企業ではないですが、
- WealthNavi
- SmartHR
- ユーザーベース
この辺りの会社は将来性があり、上場時にストックオプション(自社株をあらかじめ定められた価格で取得できる権利)も貰える可能性もあります。(ユーザーベースは上場済み、WealthNaviはこの前上場しました)
成長産業への転職は非常におすすめです。
転職で年収が下がらない人は、業界選びも上手です。
将来性のある企業について詳しく知りたい方はこの記事を参考にしてみて下さい。
市場価値の上がる仕事
年収が下がっても、市場価値の上がる仕事であれば続けてもOKです。
市場価値の上がる仕事とは、世の中や会社から必要とされる仕事のことです。
いまいちピンと来ない方は、転職サイトで年収の高い順番で求人を検索してみて下さい。
- ITエンジニア
- コンサル
- マーケター
- 建築土木の有資格者
- 営業(高インセンティブ)
- 医者・弁護士などの専門職
どのようなサイトでもこんな感じの順番になるはずです。
あと1つ市場価値についてポイントがあってスキルの掛け算が大事です。
例えば、印刷会社で印刷のオペレーションの仕事を10年やっていると、会社内での評価は上がり給料も上がります。
ここで給料が上がるのは、年功や企業内の処世術のようなもので市場では評価されないスキルです。
しかし、転職活動をすると印刷のオペレーションは簡単なので給料の低い求人ばかりです。
この状態が、会社からの評価が高く、市場からの評価が無い典型です。
こんな状態に陥らない為に、印刷×〇〇みたいな感じでスキルを自分で身に付けましょう。
- 印刷×デザイン
- 印刷×マーケ
- 印刷×マネジメント
なんでも良いので、スキルの掛け算で自分の価値を高めていくことをお勧めします。
これは会社ではやってくれないので、貴方が行動して自分の力で身に付けるスキルになります。
あなたにメリットのある仕事
ノンストレス、時間が作れる、プライベートや趣味が充実するなど、その仕事を選ぶことによってメリットがあればOKだと思います。
最近では仕事よりもプライベートを豊かにしたい価値観の人も多いです。
仕事はあくまで生活するための手段にすぎません。そのような価値観も全然ありですね。
転職で年収を下げない方法
転職で年収を下げない為に個人でできることはかなり限られています。
- 年収交渉をする
- 転職エージェントに頼る
このくらいしか個人ではできないんです。
年収交渉と転職エージェントはマストなので詳しく解説します。
年収交渉をする
求人票には給料の振れ幅があります。
例えば基本給20〜30万と言ったような感じです。
企業の真理を考えると、可能な限り安く雇いたいものです。
だから給与(特に基本給)を低く提示する傾向があります。
自分で満足のいく内容でなかったら、給与交渉をどんどんやりましょう。
年収交渉のタイミングは企業の稟議の関係があるので、内定をもらう前がベストです。
必ず成功する訳ではありませんが、給与交渉はやったもん勝ちです。
転職エージェントに頼る
自分で給与交渉が難しい場合は、転職エージェントに頼るのもありです。
何故なら、転職エージェントは成功報酬型のビジネスモデルだからです。
採用者の年収×20%or30%が売り上げになるので、転職エージェント側からしても高年収で就職してくれた方が売り上げが高いのです。
両者win-winの関係になるので、転職エージェントに丸っと投げてもいいと思います。
お勧めの転職エージェントとしては、
この業界大手の3つです。
この3社であれば任せて問題ないです。
転職エージェントについてもっと詳しく知りたい方は、
>>元転職エージェントが選ぶ!おすすめの転職サイト・転職エージェント
この辺りの記事を参考にしてみて下さい。
いかがでしたでしょうか。
転職で年収が下がらないように参考にしてみて下さい。
それでは今回はこの辺で、See you next time!!